瞑想には色々なルールがありますよね。
- 座り方
- 手の印の結び方
- 手を置く場所
- マントラを唱える
- 目を閉じる/薄目を開ける
- 〇〇に意識を集中する
- 〇〇分続ける
- 瞑想を終わる時の動作

指導する先生によっても様々で、『どれが正解なの~~!』と混乱する方もいると思います。
馴染まない瞑想法は真似しなくていい
ヨガにおける瞑想ではエネルギーが出入りしている場所である「チャクラ」や生命エネルギーの「プラーナ」の流れを重視します。しかし、日本人である私には馴染みが無く、しっくりきませんでした。私は『血の巡りが良くなることだな』と解釈しました。
マントラを重要視して「オームと唱えましょう」というセッションも体験しましたが、私はオームという響きが苦手に感じられて唱えられませんでした。
大丈夫です。
自分に馴染まない考え方や、やり方は、取り入れなくてOK。
ルールに縛られてイライラしたり、「こんなことできない!」と嘆くのであればする必要はないと思います。



自分に合わない方法を否定する必要はなくて、合う方法を探せばよいんです。
「納豆は健康に良いと言われているけれど、どうしてもあのニオイが苦手。それなら、同じ大豆製品なら厚揚げを食べよう!」でいいんです。
栄養を取り入れる方法は他にも沢山あります。
健康改善オタクの私が色々試した結果、どんな瞑想にも共通していることは
静かで深い呼吸を止めないこと。
左脳による思考の暴走を抑えること。
それさえきちんとできれば、厳密なルールが無くても脳を鎮めることは可能だと実感しています。
座法にこだわらない
坐禅では、両足首を太ももの上に互い違いに乗せる結跏趺坐という座り方があり、その座り方ができないと坐禅体験させてもらえないお寺があります。


結跏趺坐で座ると骨盤がスッと立てられおへその下に力を入れやすくなり、猫背になりにくい姿勢を保てるのですが初心者にはハードルが高い座り方です。
結跏趺坐はヨガでは蓮華座/パドマーサナと呼ばれています。足を交差させて座る様子が蓮華の花に似ているから、仏陀が蓮の花の上に座ているから、などの由来がある素敵な名前ですね。
「胡坐でも良い」と瞑想の本に書いてありますが、私の60代の父親は股関節が悪くて胡坐すら難しいです。
座法にこだわらず、自分が快適で安定した姿勢を取れることが大切だと思います。



ちなみに私は結跏趺坐はできません。
座法でつまづくくらいなら、しない!がミャー流。
自分が快適で安心できることが一番大切です。
(注:厳密には坐禅と瞑想は主旨が異なります。)
手の形にこだわらない
チンムドラー
瞑想を始めた頃はヨガの経験から、チンムドラーという手の形で練習していました。
人差し指と親指で輪を作り、残りの3本の指を伸ばす手の形です。
親指と人差し指で作った輪を離れないように気を付ける=寝落ち防止と集中が目的


定印
また剣道などで「黙想」という瞑想時に用いる手の形も良いとされています。
仏像の定印を模した手の形です。
親指同士がくっつきそうでくっつかない位置を保つ=寝落ち防止と集中が目的


どちらも、静かな集中力を保つために良い手の形ですね。
両手でチンムドラーや定印を作って太ももの上に置くと、肩甲骨が下がり背筋を伸ばしやすくなったりするメリットはあります。
しかし腹筋や背筋が弱いと、そもそもその姿勢が保てません。
手の形にこだわって姿勢が悪くなったり気が散るのであれば、手の形は自由で良いのではないかと思います。
呼吸法にこだわらない
瞑想をするときの基本的な呼吸は鼻からの腹式呼吸です。
鼻から吸い、下腹部をゆっくり膨らませて、鼻から吐くときにお腹を凹ませます。


これは医学的にも副交感神経を優位にして左脳を鎮める効果があるので理にかなっている呼吸法です。
瞑想時は腹式呼吸を取り入れた方が良いと思いますが、腹式呼吸にも色々やり方があります。
- 丹田呼吸法:ヘソの下を集中して膨らませる
- 逆式呼吸法:吸うときに下腹部を凹ませる
- 片鼻呼吸法:指で片方の鼻を押さえる
- 横隔膜呼吸法:横隔膜の動きを意識して行う
- 完全呼吸:下腹から始まって鎖骨あたりまで膨らませる意識をもつ
また、呼吸の長さに関しても様々です。
- 4・4・8呼吸:4秒吸い、4秒止め、8秒吐く
- 5・5・5呼吸:5秒吸い、5秒止め、5秒吐く
- 10・20呼吸:10秒吸い、20秒吐く



どれを取り入れば良いか悩んでしまいますが、単純に色々と試して自分が心地良いものを採用すれば良いと思います。
ポイントは「腹式呼吸で静かに、細く長く呼吸をすること」です。
ヨガなどで行う「片鼻呼吸法」は集中して行うのでスッキリする感じがしますが、自分のヌルヌルの小鼻を触りたくないのと、腕を上げ続けるのが辛い為、あまり好きではありません💦
瞑想のゴールとは
座法、手の形、呼吸法、瞑想の入り方から終わり方まで色々なルールは、瞑想を多くの人が学びやすくするために先人達が試行錯誤しながら整えてきた方法論なのだと思います。
ルールを厳守しても頭の中がルールを守ることでいっぱいであれば、瞑想はしていないことになります。
瞑想のゴールは「感覚を収めること」です。
自分から外の世界に伸びた感覚の触手を内側に収めて、内観する時間を持つことです。
ルールに縛られ過ぎず、しかし自動思考の暴走には気を付けて。
うるさすぎる、疲れすぎた左脳に休んでもらいましょう。

