『瞑想は難しい』
『コツを知りたい』
『瞑想のやり方がわからない』
『瞑想ができない』
『音声ガイドが無いとできない』
・・・瞑想にチャレンジしたくてもわからない、やってみたけれどよくわからない方はたくさんいらっしゃると思います。このページでは、段階を踏んで瞑想が必ずできるようになるヒントやコツをご紹介します。
瞑想を始める前に
あなたにとって安全で快適な座り方は?
まずは、自分が快適だと思う座り方を探しましょう。
- あぐら
- 正座
- 椅子座
- 座椅子
- 車椅子
- ソファー
安定して座れる方法ならなんでも良いです。

腰が痛いから横になってもいい?



もちろん!病気やケガ、障害でベッドの上でしかできない方もいらっしゃいますよね。
姿勢は悪いより、良いに越したことはありません。
それに、横になると眠ってしまいやすくなりますね。
厳密には「瞑想をするときには眠らない」と言われていますが、眠ってしまっても大丈夫。
私が大切にしているのは、頭を休めること。
瞑想中につい眠ってしまった時は深い休息が得られて、それはそれで良いのではないでしょうか?
眠ったのなら、今のあなたに睡眠が必要だったということです。
ただ眠ってしまった場合は「瞑想した」ということにはなりませんので、瞑想の練習ではなく「休息できた」ということになります。
瞑想をしたいときは「瞑想をする」と強めの気持ちを持つことがポイントです。
手の形や、置く場所は?



なんでもOK!



えっ・・・
自分が快適ならどんな手の形でも良いんです。
- 手がムズムズして何かを掴んでいる方がラクなら掴んでください
- ぬいぐるみを抱きしめていたかったら抱きしめてください
- 太ももの上に乗せたかったら乗せてください
- 両手を握りしめたかったら握りしめてください



ちなみに私は気分によって色々です♪手のひらを下にして太もものの上に置くことが多いです。
チンムドラー
瞑想を始めた頃はヨガの経験から、チンムドラーという手の形で練習していました。
人差し指と親指で輪を作り、残りの3本の指を伸ばす手の形です。
親指と人差し指で作った輪を離れないように気を付ける=寝落ち防止と集中が目的


定印
また剣道などで「黙想」という瞑想時に用いる手の形も良いとされています。
仏像の定印を模した手の形です。
親指同士がくっつきそうでくっつかない位置を保つ=寝落ち防止と集中が目的


どちらも、静かな集中力を保つために良い手の形ですね。
両手でチンムドラーや定印を作って太ももの上に置くと、肩甲骨が下がり背筋を伸ばしやすくなったりするメリットはあります。
しかし、腹筋や背筋が弱いとその姿勢が保てなくなるので、最終的にはどのような手の置き方をするのは自由ということにしています。
目は閉じる?閉じない?
仏教の坐禅では半眼を指導されている方がほとんどだと思います。それは、目を閉じると寝てしまうし、開けていると気が散ってしまうからです。見えそうで見えない半眼がちょうど良いのでしょう。
ヨガでは目を閉じる指導が多いですね。
ミャー流の瞑想セルフメディテーションでは、目は閉じます。
目を閉じてまぶたの裏に移る光の残像を追い続けると、漆黒の闇が現れ、その光の無い闇に到達できた時にシンとした静寂を楽しめるからです。



この静寂がほんっとう~に気持ちが良いんです。
ただし、これも「絶対」ではありません。
最終的に脳の静けさを楽しめるのであれば、それで良いのです。
おすすめの呼吸法
腹式呼吸?胸式呼吸?
瞑想時の呼吸は腹式呼吸です。腹式呼吸をすると副交感神経が優位になり、リラックスできるからです。
ピラティスや瞬発力を必要とする時は肺にたっぷり空気を送り込む胸式呼吸を行い交感神経を高めます。
完全呼吸といって、鎖骨のあたりから始まって肺、腹部と呼吸を入れる方法もありますが、ここでは腹式呼吸でやる方法をご説明します。
鼻から吸って鼻から出す
「鼻から吸い、口からため息をするように息を吐きだしましょう」と指導する方もいらっしゃいますが、私の場合、口が乾燥したり、鼻と口の使い分けに混乱したりするので鼻だけで呼吸するようになりました。
鼻呼吸が苦しい方や鼻水が出てしまう方は、口から吐き出しましょう。



ちなみに、日本医師会による腹式呼吸の解説では、口から吐くと記載されています。あなたが快適なやり方で大丈夫です。
鼻から吸った空気はおへその下あたりに空気をため込むように、下腹部をふくらませます。この時、できる限り、風船を膨らませるように意識的に内側から下腹部を膨らませてみてください。
日常のストレスが強い方ほど、腹部まわりが硬くなっていて、下腹部を動かしにくいと思います。
また、お腹に空気を送り込むとボコボコと水っぽい音がしたり、つっぱりやこわばり、多少の痛みを感じる方もいるかもしれません。
それらの症状は腹式呼吸を繰り返すほどに収まります。
すぐに効果が感じられなくても半日後や翌日に確実にお腹周りの不快さが軽減されるのを感じられると思います。
お腹を膨らませると痛い時は、少しずつ膨らませるなど力加減を工夫してみてください。



痛みが強すぎる時は病院に行きましょう。
息を吐くときは下腹部の空気を押し出すように凹ませます。
瞑想を始めた頃はお腹がカチカチでうまく動かず、お腹を動かすために肩や首に余計な力が入ってしまいました。
でも大丈夫、すぐにできるようになりますよ!


呼吸の間隔
「吸って・・・止めて・・・吐く・・・」という呼吸法や、「4秒吸って・・・吐く時は2倍の8秒・・・」という呼吸法など色々ありますが、私のセルフメディテーションでは、吸う時間と吐く時間を同じにしています。
4秒で吸ったら、4秒で吐きます
6秒で吸ったら、6秒で吐きます
8秒で吸ったら、8秒で吐きます
疲労が強い方、緊張が強い方は長く吸ったり吐いたりすることが難しく感じることがあります。



私がうつ状態の時は、浅くて短い呼吸しかできませんでした。
でも大丈夫、少しずつ長く吸ったり吐いたりできるようになります。
細く長い呼吸をすればするほど、リラックス効果が高まります。
呼吸のチカラは本当にすごいです!
イメージの力を使いましょう
実は、セルフメディテーションではイメージの力がとっても大切なんです。
日本医師会のホームページでも次のように書いてあります。
息を吸い込むときは、高原のさわやかな空気や、好きな花の香りなど心地よいものをイメージし、息を吐くときはイライラの原因や緊張、不安などのマイナス要因がからだから出て行くのをイメージします。
日本医師会
私は景色をイメージするとその景色から様々なことを考えてしまうので、「キラキラした空気を吸い込む」とイメージしています。
色の中でも特に金色が好きなのでキラキラゴールドの空気を吸い込み、それが体の隅々までに届くイメージを持ちます。
- ピンク色の空気
- ダイヤモンド粒子の空気
- 宇宙エネルギーの空気
- 星空の空気
・・・自分が心地良ければなんでもOK!
気持ちの良い空気を吸い込んだ後、吐きだす時は、体中のストレスや痛み、不安を根こそぎ出すようなイメージで、グレーや黒っぽい空気を出します。
痛いところがあれば、キラキラゴールドの空気が痛みに降り注ぎ、吐き出す時に痛みを根こそぎ排出するイメージを持ちます。
これはスピリチュアルヒーリングではなく、イメージ療法といって実際に医療現場で使われている治療法でもあるのです。私たちの脳は不思議なもので、イメージの力で体を良い方にも悪い方にも調整することができます。昔から、「病は気から」ということわざがありますよね。
悪いものが呼吸で出るとイメージすると、実際に体調が改善する手助けになります。
浮かんだ言葉やイメージを棚上げする
目を閉じて呼吸すると、必ず言葉やイメージが浮かんできます。これを自動思考といいます。
大抵、その時にストレスとなっていることや未来の心配事などが浮かんできます。
自分の頭の上に棚をイメージし、思い浮かんだ言葉やイメージを棚の上にポンポンと乗せていきましょう。
放り投げたり、ホームランやゴルフでボールを遠くに飛ばすイメージでもかまいません。
川に流すイメージが良ければ川に流してください。
とにかく、自動思考を手放していくのです。



私は川をイメージするとトイレに行きたくなっちゃうんですよね(笑)
腹式呼吸を続けながら、自動思考をひたすら流す、放る、棚上げする。
自動思考には決してしがみつかないこと、連想ゲームをしないこと。
自動思考の暴走を許すと、怒りや悲しみが爆発してしまうことがあります。
自動思考は淡々と手放しましょう。
自動思考が尽きるまでそれを繰り返します。
次第に「あれ!?もう言葉やイメージが浮かんでこない!」という瞬間が生まれます。



自動思考が尽きる瞬間がきます。面白いですよ~!
どうしても自動思考が止まらないで気になってしまう場合は、呼吸の音と綺麗な空気が全身を巡ることに意識を集中してみましょう。
残像を追い、ゾーンに入る
自動思考が消えたら(消えかけたら)、まぶたの裏に意識を持っていきます。
目を閉じているのに、カメラのフラッシュを浴びた時のような光の残像のようなものが見えませんか?
静かに腹式呼吸を続けながら、その残像をひたすら追い続けます。
三角や丸や点、ボヤボヤとした光の霧のようなもの・・・様々です。
徐々に残像は消え、そこには漆黒の闇が広がり、そして、光の無い闇の中で静寂を楽しめます。
とっても不思議なのですが、自動思考は止まりますが、「静かだな~」「気持ちいいな~」「はぁ~」というような感想は持てます。
自分の体と外の世界の境界線がわからなくなり、体が存在しているのかどうかもわからなくなります。
真っ暗な宇宙にユラユラ浮いているような心地よさがあります。



私はこの状態を「ゾーンに入る」と呼んでいます。
ゾーンに入れた後はひたすら静寂を楽しむか、瞑想を終了しても構いません。
ゾーンに入れた後は、頭の中の騒々しい感じや頭重感、自律神経の乱れから起きる耳鳴りのような音などが軽減されていると思います。
漠然とした不安や恐怖、しつこい怒りも落ち着きます。
瞑想の終わり方
「今日はもうおしまいにしたい」
「もうやめよう」
そう思ったらやめてOKです。
目を閉じたまま指先を少しずつ動かし、頭を左右にゆっくり揺らし、意識を戻していきます。
口からハァ~とため息をついたり、深呼吸します。
頭を左右に優しく揺らしたり、足を揺らしましょう。
準備ができたら、目を開けましょう。



ヨガでのシャヴァーサナから起きる時と同じと考えてください。
服装や環境
自分にとって快適な場所があればどこでも良いですが、静かな場所が良いでしょう。
直射日光や明るすぎる光は抑えましょう。
強すぎるニオイや大きすぎる音などが無い方が良いでしょう。



慣れてくると、電車の中、行列に並んでいる時、病院の待合、子供が喧嘩している横などでもミニ瞑想をすることができるようになります。
瞑想のやり方まとめ



さあ、それでは早速やってみましょう
自分にとって快適で安定する姿勢を取ります
手はリラックスできる場所に置きます
目を閉じます
ゆったりと腹式呼吸をします
綺麗な空気を吸い、汚れた空気を吐き出すイメージを持ちます
自動思考が浮かんだら淡々と手放します
自動思考が収まったら光の残像を追います
光の残像が消える頃には静寂さを楽しめるでしょう
指先を動かしたり深呼吸をして瞑想を終わります



練習を始めた頃は、静寂さに到達するまで30-40分以上かかりました。
一度中断して再挑戦したこともありますし、5分や10分で諦めたこともあります。
それで良いのです。
できなかった自分を決して責めないでくださいね。
瞑想で本当の平穏を得よう
“なんとなく”スッキリする瞑想、“なんとなく”落ち着く瞑想、のように正解がわからない瞑想はもう卒業しましょう!コツさえ掴めば誰だって最高の静寂を楽しむことができます。
それはそれは言葉では表現しがたい幸せの瞬間です。
私が考える瞑想『セルフメディテーション』は修行ではありません。
瞑想のただ一つの目的は、自分自身を癒し、不安や恐怖から救出し、本当の意味の平穏を得ることです。
自分が心地良いかどうかだけを確認してください
本当のあなたの中の静けさを感じることができることを心から願っています。

