わたしが鬱になった原因~鬱になってわかったこと~

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ゆみ

新卒入社後1年で鬱状態になり、それから7年近く鬱や自律神経失調症に苦んだ原因を振り返ってみようと思います。

自分の癖の強さや愚かさが満載で恥ずかしいのですが、こんな人いるんだ?!アホだなぁと笑ってくださったら幸いです。

目次

体質の要因

虚弱体質

高校生くらいまでは、運動会や家族旅行の後には必ず高熱が出たり体調を崩すことが普通でした。

ため息が多く、顔色は常に青白くてクマができやすい。

筋肉が付きづらい体質で基礎体力が低い。

子どもの頃から、元気に跳ねたり跳んだりする友人を見て『なぜあんなに動き回れるのだろう』と不思議に思っていました。

胃腸の弱さ

胃腸が弱く、トンカツなどの揚げ物は胃もたれしがちで、疲れると胃痛がしたり、下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群になりがち。

ストレスで胃の機能が完全に停止すると、坂を転がり落ちるようにメンタルも落ちます。

食べることは、生きること。

ゆみ

食べられないと、生きる気力も無くなってしまうんですよね。

冷え性

筋力の無さと血の巡りの悪さが原因と思います。

冷えると胃のあたりが差し込むように痛むので、冬に寒い場所に出かける時は痛み止めを持っていくほどでした。

体調が最悪の時は真夏でもヒートテックレギンスを履き、長袖のカーディガンが手放せませんでした。

冷え性だと自律神経失調症になりやすく、そこからうつ状態へと悪化するパターンが多かったように思います。

ゆみ

『爬虫類なの?』と友人に笑われるくらい体が冷えやすかったです。

ストレートバック症候群

小学校高学年の時に受けた健康診断で、ストレートバック症候群だということがわかりました。

通常、背骨はS字カーブを描き、そのカーブで歩行時などの衝撃吸収、内臓機能の保持がされますが、ストレートバックはそのカーブが少ないので非常に疲れやすいという特徴があります。

レントゲンで見た私の背骨は、S字状ではありませんでした。

医師からの説明で、先天性のストレートバック症候群では胃腸障害、血の巡りの悪さ、冷え、全身の疲労感、消化機能の低下など様々な不調を引き起こすと聞いた時、母と私は心の底から納得しました。

ゆみ

もともと、ムリがきかない体格だったようです。

性格の要因

強いこだわり

幼少期から条件がそろっていないと満足できなかったり幸福感が下がるような性格でした。

例えば両親は「かわいい時計なら何でも喜ぶだろう」と思って腕時計を選びますが、私は「赤いベルトの大人っぽい時計が欲しかったのに!」とガッカリ。

また、想定したスケジュール通りに物事が進まないと不安やストレスを感じることが多かったように思います。

多すぎる自分ルール

自分ルールが大量にあり、そのルールを守っていない人が許せなかったり、不愉快に感じたり、その人と仕事をすることでものすごいストレスを感じました

  • 挨拶をすべきだ
  • 平和に過ごすべきだ
  • 思いやりのある態度をすべきだ
  • 怒りを表現してはいけない
  • 高齢者には電車の席を譲るべきだ
  • 品のある行動をすべきだ

私が職場で最も苦痛だったのが、上司が私をランチに誘い、その場にいないチームメンバーの悪口を笑いながら言うことでした。

幼少期から両親から『公の場で悪口を言うのは品が無いこと』と教わっていたので、ものすごい嫌悪感を感じてストレスがたまりました。

ゆみ

マナーも品格も無い同僚や上司を軽蔑!ストレス!

強すぎる正義感と共感力

前述の『自分ルール』に通じますが、公的な場でマナーやルールを守らない人、たとえばタバコのポイ捨てをする人などを見ては怒りや不愉快さを感じていました

困っている人を見ると、自分のことのように悲しんだりしました

例えば,

銀行の窓口でわめいている男性を軽蔑し、窓口の女性に同情しました。

『女性が可哀想。迷惑な男性は許せない!』と怒りや悲しみを自分の胸に刻んでしまいます。

この強すぎる正義感や共感力は、休職者向けのデイケアで臨床心理士が改善するよう、よく指導していました

デイケアに集まっていたうつ休職者のほとんどが、共感力が強すぎるのです。

ゆみ

そういわれても!感情移入をしないではいられない!

逃げグセ

当時は全く自覚がありませんでしたが、私には逃げ癖がありました

産業医(精神科医)との面談で『あなたの体調不良の最大の原因は、“逃げ”だ。』と言われた時は本当に驚きました。

ゆみ

『はぁ!?そんなわけない!悪いのはこの環境だ。上司のパワハラだ。』と思ったのを憶えています。

しかし後になって意味が分かりました。

私は完璧主義なところがあった為、『自分には乗り越えられなさそうだな、嫌だな』と思ったことからとにかく逃げていました。

大学のサークルで大変そうだな、と思う活動に関しては仮病を装って欠席。

会社員になってからは職場の人間関係や仕事の複雑さに正面から向き合わず、ひたすら『嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・』と逃げていました。

仕事を放棄したり無断欠勤するのではなく、心がそっぽ向いてしまっている状態です。

問題に向き合って、乗り越えたり解決する気が、無い。

ゆみ

その場しのぎでやり過ごした時は『逃げられて良かった!』と思うのですが、向き合うべきことから逃げているので自己肯定感が下がり続けました。

複合的要因

大失敗の就職活動

私は学歴と経歴の見栄えが良かったので、就職活動をノリと運でやりすごし、複数社から内定を得ることができました。

そして内定をもらった会社の中で、学生の間で最も人気だった会社を選びました。

『誰に自慢しても羨ましがられる会社』です。

しかし、私が何の興味もない業界と職種だっただけでなく、自分の体力や性質を完全に無視した、競争力の問われる会社でした。

業界、職種にも思い入れが無く、体力も無いのに『どうにかなる』と自分を過信していました。

勉強は得意な方で、それまで大きな挫折もなく努力で乗り越えられた感覚があったので『どうにかなる』と思っていたのです。

ゆみ

当然ながら現実はそんな甘くはありませんし、過信した自己評価も間違いだらけでした。

働く意志が無い

そもそも体力や性質以前に、私には『自分の責任において働く』という意志が全くありませんでした。

愚かにも『女性が働くのは社会勉強』というお嬢様育ちの母親の言葉を信じていました。

母が若い頃はそうだったかもしれません。

社内恋愛をして寿退社をして主婦になる、という女性が多かったでしょう。

私は大学生までお小遣いをもらい続け、アルバイトは『危険だから』という理由で、両親のすすめで短期間のものをいくつかしていただけでした。それも『お小遣いが増えてラッキー』という感覚です。

自分が生きることへの甘すぎる認識を持ったまま大学を卒業して就職してしまったのです。

ゆみ

社会で働くという認識が甘すぎました。

過保護な温室育ち

定期的に両親が旅行に連れて行ってくれたので、自分の意志で行き先を決めることもありません。何ひとつ自分で成し遂げたことはありませんでした。

25歳で友人の結婚式に出席するために何も知らずに予約したのがアパホテル。部屋を開けた時にあまりの質素さと狭さに『これは留置場かしら?』と衝撃を受けました。

『親がなんて言うかな?』という考えが行動の基準でした。

ゆみ

自分の行動や決断に責任を持つ、ということをしてきませんでした。

歪んだ自己評価

私には決定的な弱点がありました。

それは、自己評価を他人にゆだねていたということです。

学校などの狭いコミュニティで自分の立ち位置を意識し、成績や言動の出来栄えで自分はセーフか?アウトか?常に気にしていました。

周りのリアクションで確認し、賞賛があれば安心し、批判があれば落ち込みました。

『自分はこう生きる』という芯が無くて、周囲の評価を気にする生き方。

本当は自信が無いので、成績表や学歴、父親の経歴や育ちまでも私の価値だと信じようとしました

ゆみ

中身の空っぽさから目を背けて、高学歴であることを自分の力と思いこもうとしてたように思います。

通勤時間

実家から都心の会社まで2時間。

職場の人からは『通勤に2時間もかけて、アホなの!?』と驚かれていました。

私の中では『どうせすぐ辞めるだろうし』という中途半端な感覚があったので、意地になって実家から通っていました。

でも、今なら声を大にして言えます。

2時間の通勤時間は時間と労力の無駄です!!

体力と気力を根こそぎ持っていかれます!!

HSP

繊細すぎる性格、体質、全てひっくるめて、HSPであること

ゆみ

HSPであることが悪いのではなく、重要なのは自分の特性と特技を理解した上で、どういう仕事ならできるかということを徹底して考え抜いていなかったことが私の過ちでした。

鬱になって良かった

生まれながらの貧弱さに加えてHSPであること、精神的な未熟さ、考えの癖の強さ、労働意志の弱さなど、複雑な要素が絡み合った結果、当然のようにうつ状態になりました

症状が重い時は立ち上がることも、お箸を持ち上げることもできませんでした。

社会で役に立たない自分は生きる価値が無いと感じ『電車に飛び込んだら楽になれるかもしれない』と通勤中に思ったこともあります。

暗闇から抜け出せない絶望感から一進一退を繰り返して、鬱が完治したと思えるまで10年近くかかりました。

濃い霧の中を手探りで歩くような、辛い時間でした。

今でも疲労が積み重なると『頭がモヤモヤしてちょっと危ないな』とヒヤッとする時があります。

でも、『鬱になって良かった』と心から思えます。

鬱になって初めて、気づいたことが沢山あったからです。

鬱を経験したお陰で

自分の考え方の癖や性格、苦手分野、歪んだ自己評価、学歴や経歴では測れない人間の奥深さみたいなものをじっくり考え、苦しみながらも向き合うことができました。

両親や夫には迷惑と心配をかけましたが、たまたま鬱になったタイミングがその時だっただけで、私はいつ鬱になってもおかしくなかったと思います。

私には必要なつまづきでした。

自分としっかり向き合ったからこそ『本当の幸せとは?』と考え、私なりの答えに辿りつくことができました。

そしてバツグンに生きやすくなり、これからもっと幸せになるだろうと確信が持てます。

私が悩み、苦しんだことはこれからの人生にきっと活かせるでしょう。

だから、鬱を経験できて、良かった。

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