検索で「瞑想」と検索すると「危険」と表示されることがあります。
なぜ「瞑想は危険」と言われるのでしょうか?
瞑想を習慣としている私が理由を考えてみました。
自動思考が暴走することがある
瞑想や心理学で「自動思考」と呼ばれる、頭に思い浮かぶ思考があります。
「瞑想をしよう」と目を閉じて始めようとすると、その時に気になっていることや悩み、未来のこと、とりとめのない記憶やタスクリストを思い出してしまいます。
- 今日の夕飯どうしようかな・・・
- そういえばあの時言われたことの意味は・・・
- あの人がどうしても許せない・・・
- そういえば小学校の参観日いつだっけ・・・
これらの思考を意識的に手放すことが瞑想の第一歩なのですが、この次から次へと連想ゲームのように湧き出る思考が発展してしまうことがあります。
私たちの脳は驚くほどクリエイティブで、1つの思考から様々なイメージが膨ませて映画のような妄想ストーリーを作り出してしまいます。

経験上、自動思考の暴走は幸せな妄想ではなくネガティブな妄想が多いと感じます。
自動思考の暴走を許してしまうと、怒りや悲しみ、不安が爆発してしまう可能性があるので危険です。
私も何度も自動思考の暴走を感じ、急いでバッと目を見開いて中断したりしたこともあります。
目を閉じて思考に集中することで、あたかもそれが現実であるようなイメージを思い浮かべてしまうのです。
- 許せない人に対して罵詈雑言浴びせているイメージ
- 大切な人が死ぬイメージ
- 強盗が家に入ってくるイメージ
- 震災で家が無くなるイメージ・・・など


自動思考の暴走が心身に与える影響
自動思考が暴走した時は次のような症状が現れました。
- 震えるような寒気
- 手足が冷たくなる
- 変な動悸がする
- 思考が現実に感じる
- 悲しい涙が出る
- 怒りで歯を食いしばる
- 身に危険が迫っている恐怖を感じる



これは怖いですね・・・
瞑想を控えた方が良い人
私たちの脳が生み出したイメージだけで心身に大きな影響を与えてしまうことがあるので、次のような方は注意が必要あると言えます。
- 精神疾患を抱えている人
- 過去にトラウマを経験した人
- 身体的に虚弱な人
- 感情が混乱しやすい人
- 幻覚などが見える人
ただ、実体験として瞑想は心身の健康改善に非常に役に立ちます。
現在通院中で瞑想に挑戦したい場合は医師に確認してから行うと良いと思います。
- かかりつけの医師に瞑想をして良いか確認する
- 医師や専門家が監修している瞑想やマインドフルネスプログラムを受講する
- クリニックや病院が開催している瞑想プログラムを受講する
自分の思考に責任を持つ
私の実体験として、瞑想は鬱を改善させることができる実感があります。
本来、瞑想はごちゃごちゃと混沌とした思考でゴミだらけになっている脳のお掃除です。
瞑想は恐怖、不安、怒り、悲しみから自由になり、自分が存在している事実だけに気づける素晴らしい方法なのです。
適切な方法で自動思考を手放していけばいくほど、「自分は、自分は」という執着から自由になれます。
私たちが感じる恐怖、不安、怒り、悲しみのほとんどは事実ではないことに気づけます。



自動思考はそれぞれの人の考え方のクセともいわれます。
自動思考が次々と湧いてきても、それを考え方のクセととらえて自分の思考に責任を持つことが大切だと思います。
自動思考の暴走を感じたら
私は自動思考の暴走を感じたら、次のように瞑想をリセットします。
- ひたすら鼻腔の呼吸音に集中する
- ひたすら腹式呼吸の腹部の動きに集中する
- 口から大きく「フー!」と息を吐く
- 手を握ったり開いたりする
- 「やめ!」と心の中で強く念じる
- 目を開けてイメージを断ち切る
それでも自動思考の暴走をやめられず、妄想やイメージがどんどん広がったら瞑想は中止します。
人間の体は日々変化しますので、その日の体調やホルモンバランス、睡眠などにより瞑想ができる日もうまくいかない日もあります。体調が悪い時はネガティブな思考になるのは当然です。
そんな時は、強い意志をもって「やめ!」と潔くやめましょう。
瞑想をツールとして使いこなす
繰り返しになりますが、「瞑想」そのものは素晴らしいストレス解消法でありエゴへの執着を手放す最高の方法であると信じています。
健康に良いとされるスポーツやセラピーも方法を間違えると危険なように、瞑想を正しく知りツールとして適切に使うことが大切だと思います。

