瞑想とマインドフルネスの違い

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ゆみ

私は瞑想が大好きなのですが、話題のマインドフルネスに関しては無知でした💦

「瞑想とマインドフルネスって呼び方の違いなんじゃないの?」

「マインドフルネスと瞑想の違いは?」

ネットで調べてもハッキリと説明されているサイトがなかなか見つからずモヤモヤしていたのですが、違いが明記されている本をようやく見つけたのでご紹介しますね。

目次

「心が整うマインドフルネス入門」

著者のニーマルさんはネパール出身。

幼少期からハタヨガの研鑽を積み、メディテーションとアーユルヴェーダを学び22歳で博士号を取得しました。

彼のマインドフルネスの説明はシンプルながらもポイントが明確で、私はむさぼるように読みました。

マインドフルネス入門書としてピッタリだと思います。

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、自分がやっていることや今ここで起こっていることに完全に集中している状態のことです。過去や未来のことを考えるのではなく、「今、ここ」に完全に意識が向いている状態を指します。

心が整うマインドフルネス入門 p.15

忙しい現代人は日々、やるべきこと、決断すべきこと、マルチタスクに追われています。

仕事の合間の休憩時間にはスマホ片手にSNSをチェックしたり好きな動画を観てリフレッシュしようとしたりしますが、実際には情報をどんどん取り入れて脳を酷使し続けている状態です。

脳を休ませないで酷使し続けるのはスマホのアプリを大量に開いたままのようなもの、と著者のニーマルさんは述べています。

スマホのアプリを大量に開いたままだとバッテリーの消耗が早まったり、動作が悪くなったりと影響がでますよね。

それは私たちの脳も同じことなんです。

ゆみ

この点は私が瞑想をする目的と一致しています。

「今、ここ」とは

私たちは何もしていなくても、何かしていても、常に頭の中に思考があります。

そのほとんどが「過去」か「未来」を行ったり来たりしていて「今、ここ」に集中していない状態です。

せっかく晴れた休日に公園のベンチでのんびりしていても「昨日の会議は大変だった・・・月曜日はあのプロジェクトの続きだな。」とふと考えてしまいます。

それだけで過去と未来について考えていることになりますよね。

この場合の「今、ここ」に集中するということは、「晴れて太陽が気持ちがいいな。ベンチに座れて良かった。喉が渇いたな。」と五感を使って今を感じ、現状に気づくことです。

「今、ここ」から「気づき」が生まれる

「気づき」とは、意識を「今」に完全に向けている状態です。

「気づき」のあるときは、自分の思考や感情、行動、あるいは周囲で何が起きているかを明確に見ることができています。

(中略)

「気づき」の力が磨かれていくと、自分の考えや感情を深く観察したうえで、自分がどう行動するべきかを的確に判断できるようになります。

心が整うマインドフルネス入門 p.45

自分が今どのような状態で、どのような問題に直面しているかを正しく気づくって、意外と難しいと思いませんか?

ほとんどの場合、気づいているようで思考バイアスがかかっていたり、クヨクヨ考えて余計な意味づけをしたり、深層心理には気づいていないことの方が多いのではないでしょうか。

「気づき」を評価しない

マインドフルネスでの「気づき」には評価をしない、というルールがあります。

例えば「頭痛がする」ということに気づいた時に「きっと上司がプレッシャーをかけるせいだ。」と歪んだ意味づけをしたり「こんなことで頭痛がする自分は弱い。」などと評価をしません。

「頭痛がする」と気づいたら・・・

  • 頭痛をやわらげる薬を飲む
  • 外に出て深呼吸する
  • 頭痛がすることを誰かに伝えて助けてもらう
  • 今できることを考える

・・など発生している事実のみに基づいた判断と行動をすることがマインドフルネスな状態です。

「気づき」の力が高い人はセルフマネジメント力も高いので、自分のやる気と行動を上手にコントロールすることができます。

自分が決めた目標を達成するために、自らを律しながらも、決して無理をせず、健康にも気を配ります。その結果、仕事で成果を上げることができ、周囲からも信頼されるようになります。

心が整うマインドフルネス入門 p.47
ゆみ

鬱になりやすい人は「気づき」を拡大解釈してしまう傾向があると思います。

独りよがりの思考で自分を傷つけたり、他責の念で頭がいっぱいにならない為にも、発生している事実だけに気づけるように練習するのがマインドフルネスの重要なポイントですね。

「今の気づき」と「過去と未来」を混ぜない

鬱になりやすい人、頭が疲れて気力がわかない人の思考のクセとして、「事実」と「感情や経験からの先入観」を複雑にからめてしまう、という傾向があります。

私たちは赤ちゃんの頃には何の先入観も無く、恐れを知らない状態で自由な精神の持ち主ですが、成長過程で社会性が身についていく過程で不安や恐れを抱くようになります。

過去の失敗から、「きっと次もこうなるに違いない」と一歩を踏み出せないだけでなく根拠のない憂鬱さに支配されてしまうことってありますよね。

マインドフルネスでの「気づき」では今現在の事実のみに焦点を当てることで、問題点と向き合えるようになります。

マインドフルネスの10の効果

思考にとらわれない五感を使った「気づき」を繰り返していくことで、脳が効果的に休まって次のような効果が期待できるそうです。

  • 脳の緊張が取れる
  • ストレスが軽減する
  • 集中力がアップする
  • 判断力が高まる
  • やる気が出る
  • クリエイティビティが増大する
  • コミュニケーション力が上がる
  • 忍耐力がつく
  • 古きよき日本の精神を取り戻す
  • 自分の道が見えてくる

人の期待に応えようとしたり、人と自分を比べたり、SNSでのキラキラした世界に憧れたりすると、自分が本当にどうしたいのかがわからなくなってしまうことがありますよね。

マインドフルネスが身につくと、それらの外的な価値基準ではなく内的の、本当の心の動きに気づけるようになるので、自分がどう生きたいかに気づけるようになります。

自己分析で本当の気持ちに気づけたときのような感動です。

瞑想とマインドフルネスは別物

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは(中略)五感を使って、自分が今やっていることに完全に意識を向けている状態のことです。

心が整うマインドフルネス入門 p.118

マインドフルネスのワークショップでは「ボディスキャン」といって、頭のてっぺんから足の爪先までの感覚を観察して、「気づく」ことで「今」に向き合うというプロセスを取り入れることがあります。

また歩くとき、食事するとき、お風呂に入るとき、歯を磨くとき、掃除をするときなどに、思考ではなく自分の五感に注目し続けることで「今」に意識を向け続けることができるのはマインドフルネスの最大の特徴です。

そこで、本の通りに、日常生活にマインドフルネスを取り入れてみました。

普段はタオルを畳みながら「今日はあれしてこれして、そうだ、今ご飯食べないと用事に間に合わない」と忙しく考えていたのを「タオルを畳むことだけ」に集中して「タオルのパイルのざらつき」を感じ、「タオルのにおい」をかいで、「綺麗に畳んでみる」ということをやってみました。

ゆみ

目を閉じる瞑想と違い、視覚的・感覚的な情報が多いために「今ここ」に集中することは難しく感じました。

五感の存在を許しつつ、他のことは考えず。

目の前のことだけに集中し続けるのはまさに修行のようだと感じました(笑)

瞑想とは

瞑想は何かというと、自分の内側に完全に意識を向けている状態を指します。マインドフルネスが五感を使うのに対し、基本の瞑想では目を閉じたり、雑音が入らない場所を選んだりして、五感を使わないようにします。

(中略)

瞑想は自分の内側を感じるものですから、五感の働きは使いません。

心が整うマインドフルネス入門 p.120

瞑想をしている私にとって、この説明はすごく納得のいく説明でした。

瞑想では目を閉じて静かな環境で「感じる」ことをやめ、脳のノイズを排除し、ひたすら内側のエネルギーに集中します。

そうすることで、自分が何者でもなく、単純なエネルギー体であることを知ることができます。

「私は〇〇である」というエゴ、しがらみから距離を置くことができるのです。

ゆみ

ヨガの国際資格であるRYT200 のカリキュラムで学ぶ「八支則」の中のプラーティヤハーラ(Pratyahara)、つまり感覚を収める、という行為ですね。

マインドフルネスと瞑想の違いまとめ

マインドフルネス

五感を使って今の自分の状態に完全に意識を向けている状態。

場所を選ばずどこでもできる。

瞑想

瞑想とマインドフルネスどっちをやるべき?

ニーマルさんのおすすめ

心身、特に脳が疲弊してしまっている時はまず五感を使ってマインドフルネスで「気づく」練習をして、正常な感覚を取り戻す必要がある、と著者のニーマルさんは本の中で述べています。

「心ここにあらず」の状態の時は、まず、マインドフルネスで自分の状態に気づくこと。

痛い、痒い、空腹、悲しい気持ち、嬉しい気持ち、冷たい、温かいなどの自然な感覚と欲求を思い出せるようにすること。

マインドフルネスで心身がマイナスの状態からゼロに戻すこと、そして不自然な状態を自然体に戻すことがまず第一段階。

その後に、瞑想でさらに高いレベルへと上がっていくのがオススメだそうです。

マインドフルネスは深い瞑想に入るための準備でもあります。

ただ、瞑想ができるようになればマインドフルネスは不要かと言われたらそうではありません。

日々、今、この瞬間に外側にアンテナを向けた気づきがありながら、気づきを手放して内側に集中するという内外のバランスを取ることが大切です。

瞑想主婦ミャーのおすすめ

私はHSPなのですが、HSPの方は五感が敏感になりすぎて疲れてしまいますよね。

マインドフルネスでは「気づき」が大事と言われても・・・

「人が気づいている以上に気づいちゃってるんだよぉ!!」という心の叫びが聞こえるようです。

ただ、この「気づき」。

マインドフルネスでの「気づき」は「HSPにありがちな独りよがりの気づき」ではないんです。

私は満員電車が本当に苦手なのですが、マインドフルネスを知るまではこのように思っていました。

  • 人と密接するのが不愉快
  • 電車内の空気が悪い
  • 変なバランスで立つから足腰パンパン
  • 視線がぶつからないように目を伏せる
  • 呼吸ができない

これらは「気づき」ではありません。

「満員電車がしんどい」という思考に必要以上に執着している状態です。

マインドフルネスを知ってからは、満員電車電車の中で自分の体に意識を向けるようになりました。

  • 心臓の鼓動は聞こえるか?
  • 呼吸はしているか?
  • 首の状態はどうか?
  • 歯を食いしばっていないか?

・・・など体の状態をひとつひとつ確認して、緊張のロックを解除していくように自分の体に集中します。

外に向いていた感覚を内側に向けることで、外界の不愉快さが軽減される効果があると思います。

ただマインドフルネスだけやっていても、脳の静けさは得られないというのが私の実感です。

脳の情報を整理して総合的な気づきを得るにはやはり瞑想は必要です。

マインドフルネス・・・どこでもできる便利な自己内観と穏やかな集中。

瞑想・・・時と場所を選ぶけれどデトックス効果が高い。

HSP主婦のミャーがオススメするのは、自宅では瞑想し、外出先での感覚過敏の対策としてマインドフルネスを取り入れてみる、です。

問題は常にある

「誰にでも問題は常にあり、ただ、その問題そのものは問題ではなく、問題を解決できないことが本当の問題だ」、と著者のニーマルさんは述べています。

私たちは目まぐるしく変化する社会の流れについていくことに必死になり、心身を消耗しがちです。

マインドフルネスでも瞑想でも大切なのは「本当の自分」を取り戻すことだと思います。

瞑想やマインドフルネスを知る前は「こんなに求められることが多い現代社会において、本当の純粋な自分を取り戻せるはずがない」と絶望を感じていました。

しかし私は実際に瞑想を習慣にするようになって、自分を取り巻く社会は変わらずとも自分は良い方向に必ず変えることができる、と確信を持てるようになりました。

パソコンもインターネットもない何千年も前から人間の心の苦しみがあり、それをどう扱ってコントロールするかを先人達が試行錯誤してきたのですから、今の私たちにもできるはずです。

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