病名がつかない不定愁訴や未病で悩んでいる方は多いと思いのではないでしょうか?
その中でも胃腸や腹部全体の違和感や不調は、生活の質を下げる大きな原因となりがちです。
様々な胃腸薬を試したり、数々の病院を巡ったり、医療費も薬代も馬鹿になりません。

このページでは、私が長年の病院ジプシーと胃腸薬依存を抜け出せたヒントをご紹介します。
病名が付きづらい不調
私は長年、腹部の違和感や不調に悩まされ、病院に通い、市販の胃腸薬や漢方薬が手放せませんでした。
病院に行っても血液検査の数値は以上なく、内臓の超音波、胃と大腸の内視鏡検査も問題ないんです。
『症状に名前を付けるとしたら・・・軽い表層性胃炎かな。』という程度です。
また、薬を飲んでも『そこそこ改善』はするのですが、劇的に改善したことはありませんでした。
『この薬は本当に効くのかな』と疑い『本当は違う病気なんじゃないかな』とか、『お医者さんが見逃している重い病気かもしれない』と考えたことも度々ありました。



私が抱えていたお腹の不調は沢山ありました。
- 下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)
- 胃腸の機能がとどこおる機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)
- オナラが溜まる
- 緊張による吐き気・嘔吐
- 味覚がおかしくなる(鈍い)
- お腹がドクドクと脈打つ
- へそ周りを押すと痛い
- 痔
- 排卵痛・生理痛
- 痩せ気味なのに下腹部が大きく腫れぼったい
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)は、大腸および小腸に潰瘍や腫瘍などの器質的異常がないにもかかわらず、下痢あるいは便秘などの便通異常と腹痛、腹部膨満感などのおなかの症状がある病気です。
(中略)
下痢型、便秘型、あるいは下痢と便秘を繰り返す混合型が多く、発症時には何らかのストレスが関わっていることが多いといわれています。
日本大腸肛門病学会
私は混合型でした。
普段はどちらかというと軟便なのですが、過敏性腸症候群を発症しているときは下痢が3日続いたと思ったら次は便秘が3日続き、どんなに水分を取っても便が硬くなって痔になります。
その次の1週間はひたすら痔を治すという苦痛の2週間が大きなストレスの度に起こっていました。
病院では整腸剤や痔の薬を処方してもらう程度でしょうか。



インターネットで調べると、たいてい、『消化の良いものを食べる』ことや『ストレスの緩和が大切』と書かれています。
『ストレスが緩和できないから辛いのに・・・』と悩んでいました。
機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)
胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気……そんなつらい症状が慢性的に続いているのに、病院で内視鏡検査を含む検査を行っても異常が認められない場合、機能性ディスペプシア(FD)と診断されることがあります。
おなかの健康ドットコム



辛かった胃の不調はこのようなものが多かったです。
- 胃に手を当てるとカチカチに硬い
- 胃がまったく動かず空腹感が全くない
- 喉が詰まったようになる
- 味覚が鈍る
- 舌を出すとえづく
空腹感が出るのを待つと、いつまで経っても空腹感が出ないので仕方なく胃腸薬を飲んで食事をするという状態でした。



お腹を湯たんぽで温めたり、散歩に出かけると多少は胃が動く感じがするのですが、完全には良くならないんです。
そして味覚が鈍っているようで美味しく食べられないのが本当に辛くて・・・。
胃が悪い時はメンタルが落ち込みやすく、ベッドに横になって休む時間が多く、寒気がしたり、足が冷たくなったりしました。


24歳の時にうつ状態で会社を休職した時には体重が5キロほど落ち、市販の胃腸薬を飲みながらなんとか食事をする毎日でした。
復職しても緊張が続いて、会社や夜中に嘔吐する日もありました。
33歳で次女を出産した後は特に消耗がひどく、ジュースしか飲めない日々が続いていたので、病院で食欲を増進させる補中益気湯などの漢方薬を処方してもらいました。
2歳と0歳の育児は本当に大変で、疲れるとすぐに食欲が落ちる私のような体質にとって胃の不調は『疲れ→食欲不振→立ち上れない』の負のスパイラルでした。



今思い出しても本当に辛い日々でした。
お腹にガスが溜まる
日常的にお腹の不調を抱えていた私は、痩せ気味だったの下腹は大きくぽっこりしていました。
オナラが溜まりやすく、あまりにガスが溜まると胃の下あたりに差し込むような痛みが出るほどでした。帰宅してヨガの『ガス抜きのポーズ』をしてオナラを排出すると収まりました。


ヨガのガス抜きのポーズ
排卵痛・生理痛
排卵痛がひどく、左右どちらから排卵されるかわかるほどズキズキ痛み、お腹が腫れぼったくなり、吐き気と痛みで立っていられないほどでした。
排卵痛は出産後に症状が悪化し、体を『く』の字に曲げたまま料理をし、料理が終わったら私はソファに倒れこみ、家族にはご飯を食べてもらう、ということがよくありました。
生理痛の痛みは排卵痛ほどではないものの、全身虚脱感がひどく、また味覚がおかしくなるなどの体調変化がありました。



普段履いているズボンが入らないほど下腹がふくれるので生理期間中のゆるめのボトムスを用意するほどでした。
へそ周りの痛み・拍動
仰向けで横になった状態で、おへそ周りを触ったことはありますか?
ぐるりと一周、押すように触ってみて、硬い場所や痛い場所があるなら滞りがあるサインです。
また、おへそ周りでドクッドクッとまるで心臓がそこにあるような拍動を感じますか?
拍動が強いときは腹部動脈瘤の可能性もありますが、マッサージや呼吸で改善する場合は自律神経がビンビンに張りつめて緊張状態が高い状態のバロメーターになります。
その状態で病院に行った際、医師から『このお腹にテレビのリモコンを乗せたらブルブル震えそうなくらいドクドクしているね』と言われました。
『なぜにテレビのリモコン?』とちょっと笑ってしまいましたが、想像しやすさはナンバーワンですね(笑)。



大抵、おへそ周りに痛みがあり、強い拍動がありました。
瞑想の腹式呼吸で劇的改善
たくさんお腹まわりの不調があり薬でもなかなか改善しませんでしたが、瞑想をするようになって体調は少しずつ改善しました。
瞑想時の腹式呼吸とイメージ療法により、全身の血の巡りが良くなるのはなんとなく予想はしていましたが、驚くほど激変したことをご紹介します。
お腹がぺったんこに
私は生理前のPMSで下腹部がぽっこりと張るので『妊娠した?』と言われるこが度々ありましたが、なんと、腹式呼吸をしっかりすることでボトムに手のひら1枚分余裕で入るほど下腹部がすっきりしました。
痩せたというより、下腹部の重ダルさやむくみが取れたような感覚です。
モデルでヨガインストラクターの野沢和香さんが『どうやっても凹まなかった下腹が1回のヨガで凹んだ』とおっしゃっていた記憶があるのですが、ヨガで丁寧に腹式呼吸をする方はその効果を感じていると思います。
それ以外にも、
- 大量に便が出る
- 細かった便がふんわり太くなる
- 下痢が改善
- 便秘が改善
- 痔になりにくく治りやすくなる
- ガスが溜まりにくく出やすくなる
・・・といったようなメリットがありました!
何かをピンポイントで治すというよりは、腹部全体の調和がとれる、というイメージがピッタリです。



生理前後の下腹部のふくらみもだいぶ収まりました。
ただ、下腹部のふくらみは女性は生殖器などに異常がある場合があるので定期的に病院で検査することも大切です。
反り腰・腰痛・肩こりの改善
これは本当に驚きました。
どんなにストレッチや筋トレをしても良くならなかった反り腰、腰痛、肩こりが、瞑想と腹式呼吸で改善したのです。
それだけでなく、体の中心を意識しやすくなり、真っ直ぐに立ちやすくなりました。
整体師の知人に聞いたところ、次のような可能性が考えられるということでした。
- お腹の張りが背中側の筋膜を引っ張っていた
- 精神的な緊張が全身をこわばらせていた
- 腹式呼吸により体の中心を意識しやすくなった



体の筋膜は全て繋がっているので、お腹の緊張があちこちのバランスを崩していたのでしょう。
痛みから解放
体を折り曲げないと立っていられないほどの排卵痛が、下腹部違和感くらいにまで痛みが減りました。
腫れぼったさと痛みは、以前を10だとしたら、今は2-3くらいに軽減。
カチカチだった胃のあたりや、押すと痛かったおへそ周りの痛みが無く、柔らかい状態です。
瞑想をするようになって『お腹がどこも痛くない状態なんてあるんだ!!』と本当に驚きました。



ヨガインストラクターの友人は『お腹が柔らかいかどうかが健康の指標』と1日に1回触って確認しているそうです。
味覚が戻る・口臭が改善する
胃が悪いと味覚が鈍るんですよね。苦いような味がしたり、味がよくわからなくなります。
唾液の分泌が減り、口臭に悩んでいました。疲れるとドライマウスになったり、舌苔が黄色く分厚くなるのです。
胃腸の調子が安定するとお口の中が潤い、口臭が減る実感があります。



ただ、味覚が鈍ったり変な味がするのは亜鉛不足や他の病気の可能性もあるので注意が必要です。
私はスタミナ不足で味覚がおかしいと思ったらマルチミネラルや亜鉛サプリで補うようにしています。
食欲が安定する
食欲がわかず、飲み込みづらいと感じることが多く、食事をする為に漢方薬や胃薬を飲むことが私の常識でしたが、瞑想時の腹式呼吸を習慣化すると食欲が安定して出るようになりました。
以前はしょっちゅう薬を買いに行ったり内科に通っていましたが、今ではほとんど飲んでいません。
自然に治り調整力が体に備わっていることがわかったからです。
私の場合、残念ながら緊張やストレスがダイレクトに胃腸に影響する体質なので1回きりの腹式呼吸を念入りにやれば体質が根本的に変わるというものではありません。



体をメンテナンスするという意味で深い腹式呼吸を習慣づけると段々と不調を感じなくなってきました。
まとめ
病名がつかない不定愁訴や未病で悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
メンタルが不調だと胃腸も悪くなりやすく、また胃腸が悪いとメンタルが坂を転がるように悪化する経験を何度もしてきました。
また、お腹の調子が悪いと全身がこわばりやすく、肩こりや腰痛の原因となることにも気が付きました。
静かに腹式呼吸をするとお腹の内側からマッサージし、水分や血液の滞りがスムーズになります。
血の巡りが良くなるだけでなく、副交感神経が作動して体全体の緊張がほぐすことが期待できます。
また、綺麗な空気を全身に巡らせ、汚れた空気を吐き出すようなイメージで瞑想をすることで、なんとなく、体が良くなるイメージで体調を保てるようになることがわかりました。



どれくらいの時間やればいいの?



まずは5分間を1日数回やるたけでも違います。
通勤中やテレビを見ている間、病院の待合室などで腹式呼吸の時間を取ると良いと思います。
夜、しっかりめの瞑想を1回30分すると頭のスッキリさだけでなく翌朝お腹の違いを感じることができるでしょう。



腹式呼吸だけやれば良い?



単純な腹式呼吸でも十分効果は期待できますが、目を閉じて脳を鎮めることでよりリラックス効果を期待できます。
食事、生活習慣、運動、保温などで健康を改善する方法もありますが、瞑想と腹式呼吸もぜひ選択肢に入れてみてください。
無料ですから!