
糖質過多で坂を転がり落ちるように鬱になり
糖質制限により鬱が治ったと思えた経験をご紹介します。
糖質が鬱の原因に?
私が鬱の坂道を転がり落ちる時に好んで食べていたものに糖質があります。
- とにかく甘いもの
- カフェオレ
- お菓子
- うどん、パスタ
- パン
- ピザ
- お米
- 丼もの
疲労時に手っ取り早く血糖値を上げて、集中力を上げるような食べ物ばかり手に取っていました。
糖質ってなんであんなに美味しいのでしょう!?
心も体もウットリ、満たされるようなあの感じ♪
モチモチの麺や、おかずと相性抜群の白米。
もちろん、食後のデザートは別腹です。


常に甘いものが欲しい状態で、会社のデスクにお菓子を常備していました。
オレンジジュースなどのフルーツジュースが大好きで、会社に行く前にコンビニで『100%果汁だし鉄分やビタミンが入っているって書いてあるから良いよね!』と、野菜ジュースやスムージーなどを楽しく選びました。
ランチは職場の先輩と美味しいパスタ♫
オフィスに戻る途中でシュークリームも買ったりして。
帰宅する頃にはお腹もペコペコ。
駅ビルでドーナツを買ってホームのベンチでペロリと食べて。
最初は美味しく楽しい糖質生活でしたが、異様に疲れやすくなり、疲れているのに寝付けず、夜中に何度も目が覚めたり、朝起きられなくなりました。
社内で言われたちょっとしたことに過敏になり、段々と気力や食欲も落ち・・・最後はパソコンの文字が認識できるのに文章として理解できずパニックに陥りました。



『わ』『こ』などの文字は認識できるのですが、文章として脳が処理できない状態です。
脳が機能していないのを感じました。
糖質が鬱を引き起こす原因
血糖値が乱高下
血糖値が乱高下するとイライラや不安などの精神症状が出やすくなります。
血中の血糖値が乱高下することで、緊張状態やイライラを増幅させるアドレナリン分泌と、免疫機能や筋力低下の原因となるコルチゾールの分泌異常が交互に起きるため、脳疲労による神経細胞の萎縮につながってしまいます。
最終的にはホルモンの分泌が困難になり、うつ状態やもの忘れの原因となります。



休職直前の私は脳が完全に機能していないという実感がありました。
先輩の言うことが理解できない、電話の向こうの声が聞き取れない、とりあえず会社には来たけど今日の予定が思い出せない、など。
腸内環境が悪化する
糖質過多になると善玉菌や食物繊維が不足して腸内環境が悪化。
腸内の悪玉菌は糖質が大好物なため悪玉菌が増殖して炎症が起きやすくなります。
現代人はストレスや糖質過多により小腸や大腸に炎症が起きやすい環境にあります。
腸粘膜に炎症があると、ビタミンやミネラル、抗うつ薬や向精神薬などの薬用成分が吸収されにくくなり悪循環となります。



消化に良いという理由で糖質ばかり食べて、いつもお腹の調子が悪かったです。
ビタミンB群が消費される
糖質過多になると糖のエネルギー変換に大量のビタミンB群が使われてしまいます。
ビタミン類は精神的ストレスでもゴッソリ消費されてしまうので、糖質ばかり食べていると体がストレスに耐えられなくなってくるのです。
またビタミンB群が不足するとたんぱく質を食べてもセロトニンやドーパミンに変換されません。



夜中に何度も目が覚めたり、上司が自宅まで追いかけてくる悪夢を見たのはビタミンB群不足が原因だったようです。
糖質制限で鬱が治る?
栄養不足によるメンタル不調が判明
メンタルクリニックで処方してもらった抗うつ薬を半年ほど服用しても一向に良くならず、焦った私は漢方心療内科に駆け込みました。
そこで血液検査や触診をして判明したのが、圧倒的な鉄やビタミン不足、タンパク質不足。
医師は、「鬱や自律神経失調症で苦しむ人のほとんどは栄養指導と運動などの生活リズムを整えることで改善する。心が不安定な人はタンパク質不足の場合が非常に多い。」と教えてくれました。
「体に良いフルーツ食べてますよ!ビタミン豊富ですよ。」と反論したところ、「最近のフルーツは糖度が高くて、美味しいでしょ。ビタミン摂取量よりも糖質過多になりやすい。」とのことでした。
確かに、食欲が無くてもフルーツやスムージーはよく選んでいたのです。



私の体調不良の大部分が栄養不足によるものだったのです。
糖質禁断症状
それから私は甘いものを食べることをやめてみたのですが・・・
それはそれはすさまじい禁断症状が出ました。
我慢しようとしているのに脳が「食べたい!!!」と言っている感じです。
甘いものを食べまいと我慢して歯を食いしばったり、手を噛んだり、ヒステリーのようなイライラが出てきました。
医師に指導されたとおり、甘いものを食べたくなったら、ゆで卵やチクワなどタンパク質を食べる。
でも完全に糖質依存状態なので、ゆで卵もチクワも美味しく感じられない。
味覚もおかしくなっている。
「欲しいのはゆで卵じゃない!!甘いものだよぉ!!!」
・・・という状態が3週間ほど続き、そして少しずつ落ち着きました。
あの禁断症状は今思い出しても辛い体験でした・・・。


糖質制限の効果
3週間ほどの苦しい禁断症状を乗り越えた後は、薄皮をはぐように少しずつ甘い物を食べなくても苦しくない日々が増え、次のように健康状態も改善しました。
- 寝つきが良くなる
- イライラしづらくなる
- 頭のモヤモヤが減る
- 歯ぎしりや食いしばりが減る
- 不安な気持ちが減る
- 落ち込みにくくなる
- 決断がしやすくなる
甘い物を食べたくなったら、旬の果物を適量食べたり、微糖のココアを飲んだりしました。
自炊では白米から10穀米に変えて、外食はパンやパスタ、ピザ、ラーメンは避けて定食を選ぶように工夫。
そんな生活を半年ほど続けていくと、『甘い物を食べたいな』と思わないようになります。
そして1年続けると『昼にラーメン食べたから夜は〆ナシのお鍋にしよう』と1日の中で糖質をコントロールできるようになり、その頃にはメンタルはだいぶ安定しているはずです。
糖質制限の効果
数週間、半年、1年と少し時間はかかりますが、
糖質制限による鬱改善はかなり期待ができます。
そして糖質依存を乗り越えると甘いものを食べたい日が激減します。



状況にもよりますが
現在は1週間に1ー2回食べる程度にまで落ち着いています。
まったく食べない週もあります。
また1回に食べる量も大人の握りこぶし1つ分から赤ちゃんの握りこぶし1つ分までに減りました。
ハーゲンダッツのアイスは甘すぎて2回に分けて食べるほどです。
ただ、鬱が完治したと確信している現在でも、疲れや外食続きで糖質が多くなってしまう日々が続くと1週間後にイライラや落ち込み、自律神経の乱れが起きてしまうことがあります。
それくらい、日々の糖質過多は私たちのメンタルを簡単に狂わせてしまうのです。
だからといって、糖質を悪者にして完全に絶つことはオススメしません。
糖質は私たちに必要な栄養素で、現代社会は糖質過多になりやすい環境なので注意が必要なだけです。
自分が糖質過多かどうかを確認したい場合はこちらの記事もぜひご参照ください。

